2009年12月20日

別にX'masイヴを楽しむ訳でもなきゃ1時間半もディナーに舌鼓を打ってる訳でもないっス。
マツリ子母が新たな病気になった模様。
『認知症』。
よく聞く病名だが、まだ正常な部分もあるだけに自分が壊れていく恐怖に怯え、妄想の中で襲ってくる何かに怯え、毎日泣いている。
母は素顔を見せない人だが私には少しだけ本音を言い、私の前でだけ泣く。つまりホッとできるらしいので毎日母のお風呂の時間に店を閉めさせてもらってます、ペコリ。
24日はまず持病の膠原病を診てもらっている先生に相談したく、急遽予約を取り病院に行くことになりましてペコペコリ。
膠原病にも種類がたくさんあり、母の場合は皮膚や内臓が少しずつ固くなっていく病気。肺も4分の1しか機能せず常に鼻から酸素を吸っている(在宅酸素療法)。
プライドの高い母が鼻にチューブを入れた状態で他人と接しなくてはならなくなった時の心の痛み、食いしん坊でもある母が今年になってからは内臓全体の動きが鈍くなり、トロミをつけた離乳食のようなモノしか口に出来なくなった時の絶望、そして人格が壊れていく恐怖。
もういいんじゃない? と思う。
食べ物が喉を通っていかなくなった時、病院の検査室で「おはぎが食べたい」と泣いた母に私は嘘をついた。
「頑張ってリハビリすれば食べられるようになるよ。大丈夫、大丈夫!」。
結局おはぎは食べられず今に至る。
昨日お風呂で大便をもらしてしまいショックを受けていた母に
「年をとれば誰でも下がゆるくなるでしょ? それに腸がちゃんと動いてくれてるから便が出るんだよ」
そう説明すると、
「アンタも頑張るねぇ、私を騙そうとして」
母は鼻で笑った。
おはぎの件を覚えているのだと思う。
何にせよ24日にならなくてはハッキリしたことは分からないのだが、想像してほしい。世間で認知症や精神病と呼ばれどこかバカにされている人々の気持ちを。
何者かが自分を殺そうとしているのも、生ゴミがご馳走に見えるのも、家族に囲まれていながら知らない人の中に自分1人で不安なのも彼らには『現実』なのだ。
もしそこにわずかな正気が残っていたとしたら、自分が壊れていったり記憶が消えていく恐怖に自力で耐えられる人などいないと思う。
家族や友人と過ごした楽しい記憶が少しずつ消え、大切な人々がアカの他人に見え、助けてくれる人もないまま1人殺人犯から逃げる日々。



Matulikomatulika33 at 15:43│コメント(0)トラックバック(0)

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