2019年09月21日

10日前、
そろそろママちゃんの命日 (9月17日) だなぁ、なんて布団に入る時に考えていた。
ママちゃんの戒名には『妙』という字が入っている。
ざっくり言うと『立派な女性』という意味。

マツリ子は小さなアパートの大家さんでもあるのだが、
妙子さんというお母さんが難病の娘さんと共に入居していて、
妙子さん、
6月初旬に空室の掃除に行った時、暑い中 たくさん買い物をして自転車で帰宅。

「あ、妙子さん、こんにちは!」

2階のベランダから声をかけると、
「あら」って見上げた顔がとても疲れていた。

大家さんの仕事でアパートに行く時、よく妙子さんと立ち話をした。
アパートの少々急な階段を慎重に降りてくる私に
「落ちないでよ」って少し笑いながら、見ると妙子さんが玄関前でうんこ座りして煙草を吸っている。
ショートカットに痩せた華奢な体で、Tシャツにレギンス姿。

「いや、ホント私 運動神経ないから危ないんですよ」

笑いながらの世間話の流れで聞いたのは、
妙子さんがたくさん持病を抱えていたこと。

「いつぽっくり逝ってもおかしくないのよ」


だから、あの暑かった6月から、
大丈夫かな?って気にしていた。

ママちゃんの命日から、戒名『妙』、妙子さん。
大丈夫かな?って思いながら眠りについた翌日、
妙子さんの訃報を聞いた。

電話をくれたのは、同居する娘さんの妹さん。
声があたふたとしていて、心細さが伝わってきて、
私は何も言えなくて
何をしたらいいのかも分からないまま外に出たら、マツリカ花壇のニラみたいな花が咲いていた。

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蓮の花にも似た、やさしく包んでくれそうな小さな花は、
その真ん中に妙子さんが穏やかにゆったりと座っているような気がした。

それから1週間後の、先日、木曜日。
難病の娘さんと話す機会があり、
無理せず、何かあれば相談して下さい、って、
そう伝えることができ、少し安心した。
『妙』という字のお話もできた。

「名前の通り、立派なお母さんだったと思います」

そう言うと、娘さんは一粒、涙を流した。


妙子さんが亡くなり、ママちゃんの命日が過ぎ、そして今日は あねごの命日。

※去年書いた記事『あねごの命日』を読む方がとても多い。語呂が良いのかな?

あねごの命日を絶対忘れないのは、
今日はママちゃんの誕生日でもあるゆえ。

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ニラの花がたくさん咲いた。


そんな訳でしばらく元気がなかったのだが、
昨日、嬉しいことがあった。

知り合って30年近く、仲良くなって四半世紀の兄さんが、
「久しぶりに連休とれたから」って、台風の被災地、千葉の鋸南町にボランティアに乗り込んだのだ。
友達の多い兄さんだから、Facebookはいいね!がたくさん。

なんか、
嬉しかったんだよね。
ホントに体力に不安がなければ駆けつけたい訳で、ホント悔しかった訳で、
兄さんが行ってくれたこと、
私の分もおなしゃす! みたいに。

311 の後、兄さんは東北にも行っている。
被災地を見てきて、大工になりたい!と連絡をくれた。
じいさん (←大工でした) に伝えたが、じいさん自身に体力面で自信がなかったのと、
あと兄さんには家族がいるから。キレイな奥様と、可愛い娘ちゃんが2人いるから。
昔の大工と違って、今は大工ほど3Kな職業はないんじゃないかな。

キツい、汚い、危険

ではなく、

キツい、汚い、危険、稼ぎが少ない

4Kだ。

そんな訳で、兄さんの大工への道は絶たれたのだが、その気持ちをずっと持ち続けている人だから、

やっぱり行ってくれたか!

とっても嬉しかった。


木曜日の閉店後、
マツリカン Y田さんがやさしいピンクのカーネーションを持ってきてくれた。
「明日からお彼岸だから」と。

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今は亡き人、ツラい人、がんばる人、
たくさんの人に届けたい、小さな花束。


Matulikomatulika33 at 14:20│被災 │